横浜市では168万人超の就業者がどのような雇用形態・産業で働いているのでしょうか。

社会・人口統計体系(e-Stat)の労働統計(2020年国勢調査ベース)をもとに、横浜市の就業構造を分析しました。

横浜市の基本的な就業状況(2020年)

指標数値
労働力人口1,750,694人
就業者数1,688,272人
完全失業者数62,422人
失業率(概算)約3.6%

雇用形態別:非正規は雇用者全体の34%

雇用者(1,438,885人)の内訳は以下のとおりです。

雇用形態人数割合
正規の職員・従業員952,414人66.2%
派遣社員53,586人3.7%
パート・アルバイト等432,885人30.1%
非正規計(派遣+パート等)486,471人33.8%

雇用者の約3人に1人が非正規雇用という状況です。パート・アルバイトが非正規の大部分を占め、派遣社員は比較的少数にとどまっています。

産業別就業者:サービス業(第3次産業)が圧倒的

就業者(1,688,272人)の産業別内訳は以下のとおりです。

産業分類就業者数割合
第1次産業(農林漁業)7,482人0.4%
第2次産業(製造・建設)301,600人17.9%
第3次産業(サービス等)1,325,603人78.5%

就業者の約8割が小売・飲食・医療・金融・情報・物流などの第3次産業に従事しています。

横浜市の産業構造と非正規雇用の関係

第3次産業(サービス業)の比率が高いことと、非正規雇用率の高さには密接な関係があります。小売業・飲食業・宿泊業・医療・介護などの分野では、パートタイム雇用が業界構造として定着しており、横浜市のような大都市は特にこれらの施設が多いため、非正規比率が高くなる傾向があります。

横浜市内には横浜駅・みなとみらいを中心に大型商業施設(そごう・高島屋・ランドマークプラザなど)・ホテル・医療施設が集中しており、これらがパートタイム就労者の大きな受け皿となっているとみられます。

一方、製造業(第2次産業)が約18%を占めていることも特徴です。日産自動車(西区)・JFEスチール(川崎区との隣接エリア)・造船関連(金沢区・磯子区)などの製造業拠点が横浜市南部に残っており、製造業就業者の一定数を支えています。

2025年以降の変化に注目

この統計は2020年の国勢調査ベースのデータです。その後のコロナ禍での雇用変化(テレワーク普及・飲食業の雇用減少)や、2023年以降のインバウンド需要回復による観光・サービス業の回復などを経て、現在の実態はやや異なる可能性があります。次回の国勢調査(2025年)のデータが公開され次第、改めて分析を行う予定です。

まとめ

  • 横浜市の就業者は約168.8万人、失業率は約3.6%(2020年時点)
  • 雇用者の約34%が非正規(パート・派遣等)
  • 就業者の約79%が第3次産業(サービス業)に従事
  • 大型商業施設・医療・飲食業の集積が非正規雇用率を押し上げる構造

出典: 総務省「社会・人口統計体系」F労働(e-Stat)、2020年国勢調査ベース