日本最大の市(人口ベース)である横浜市は、今後どのような人口変化をたどるのでしょうか。
社会・人口統計体系(e-Stat)に収録された将来推計人口データをもとに、横浜市の人口動態を分析しました。
横浜市の将来推計人口
| 年 | 推計人口 | 前回からの変化 |
|---|---|---|
| 2025年 | 3,786,702人 | ー |
| 2030年 | 3,756,159人 | ▲30,543人 |
| 2035年 | 3,715,508人 | ▲40,651人 |
| 2040年 | 3,664,048人 | ▲51,460人 |
2025年から2040年で約12万人の減少
2025年の約378.7万人から2040年の約366.4万人へ、15年間で約12.3万人(約3.2%)の減少が見込まれます。減少ペースは2030年代に入ってから加速する傾向があり、2035〜2040年の5年間で約5.1万人減と、最も急速な減少が予測されています。
転入超過でも長期では縮小
現状では横浜市は転入超過を維持しています。2023年のデータでは転入者数195,455人に対して転出者数185,724人と、差し引き約9,731人の転入超過です。全国的に人口が減少する中、横浜市は東京へのアクセスの良さと比較的手頃な住宅価格(都内比)を武器に流入を維持しています。
しかし転入超過があっても、長期的には出生数の減少と死亡数の増加(自然減)がこれを上回り、2040年以降も人口縮小が続く見通しです。
横浜市の「二層構造」と高齢化の加速
横浜市の人口変化を読み解く上で重要なのは、エリアによる明暗の差です。
人口増加が見込まれるエリア: みなとみらい・関内・横浜駅周辺など再開発が進む都市部では、タワーマンション建設により単身・DINKS世帯の流入が続くとみられます。東急田園都市線沿線(青葉区・都筑区)も子育て世帯の流入が続いており、比較的安定した人口を維持しています。
高齢化が急速なエリア: 高度成長期に山を切り拓いて造成された丘陵地のニュータウン(保土ケ谷区・戸塚区・栄区・港南区・磯子区など)では、当時の入居者が一斉に高齢化しています。坂道の多い住環境が高齢者には住みにくく、転出が増える一方で若年層の転入が少ない「坂の街の高齢化」が顕著です。
2040年問題が横浜市に与える影響
2040年は「2025年問題」(団塊の世代全員が75歳以上)の次のステージで、医療・介護の需要がさらに拡大する時期とされています。横浜市でも生産年齢人口(15〜64歳)の比率が低下し、社会保障費の増大・働き手不足が進む見通しです。
この変化に対応するため、横浜市では外国人の受け入れ拡大(川崎市の先例に学ぶ)・高齢者の就業支援・コンパクトシティ化(公共交通沿線への都市機能集約)などが課題となっています。
まとめ
- 横浜市の人口は2025年(約378.7万人)から2040年(約366.4万人)まで約12.3万人減少する見通し
- 転入超過(2023年:約9,731人)は続くが、自然減が上回り長期では縮小
- 再開発エリアは安定・増加、丘陵地ニュータウンは急速な高齢化という二極化が進行
出典: 総務省「社会・人口統計体系」A人口・世帯(e-Stat)