関東7都県の10〜99人規模企業の賃金を、厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2023年)」の公表値から並べます。ここで扱うのは所定内給与額の年齢計で、賞与や時間外手当は含みません。

関東7都県 中小企業(10〜99人)年齢計 所定内給与額ランキング(2023年・男女計)

順位都県所定内給与額月収×12の目安
1東京都385.7千円約463万円
2神奈川県358.3千円約430万円
3栃木県322.7千円約387万円
4埼玉県315.6千円約379万円
5茨城県310.4千円約373万円
6千葉県307.2千円約369万円
7群馬県301.3千円約362万円

公表値から見える差

1位の東京都385.7千円と7位の群馬県301.3千円の差は84.4千円です。単純に12か月換算すると、年間では約101万円の差になります。2位の神奈川県358.3千円までが比較的高く、3位以下は300千円台前半に並んでいます。

また、3位の栃木県322.7千円と6位の千葉県307.2千円の差は15.5千円で、東京と神奈川を除くと差は極端には大きくありません。関東内でも、中小企業賃金は上位2都県とそれ以外でやや段差がある形です。

読み取りの際の注意点

このランキングは産業計・男女計の所定内給与額を並べたものです。各都県の産業構成、職種構成、勤続年数、都市部への通勤構造などの違いは、この表だけでは切り分けられません。さらに、賞与や残業代は含まれていないため、年収全体や生活実感と完全に一致するものではありません。

そのため、この記事は「中小企業の公表賃金水準を都県別に比較する基礎データ」として読むのが適切です。生活コストや就業機会を比較する場合は、家賃や産業別賃金など別のデータも合わせて確認する必要があります。

背景として考えられること

中小企業の賃金は、その地域の地場産業、生活サービスの価格帯、人材獲得競争の強さを反映しやすい数字です。東京都の中小企業賃金が高めでも、それは生産性の高さだけでなく、住居費や人件費の高い都市で人を確保するための水準である可能性があります。

一方、埼玉・千葉・北関東では、地場サービス業や中小製造業が多く、県内需要の強さや大企業との下請け関係が平均を左右しやすいと考えられます。したがってこのランキングは、地域の中小企業環境を比べる材料にはなりますが、そのまま生活余力や企業の健全性を表すわけではありません。

まとめ

  • 10〜99人規模の年齢計では、東京都が385.7千円で最も高い
  • 神奈川県が358.3千円で続き、3位以下は300千円台前半
  • 東京都と群馬県の差は84.4千円
  • 生活コストや産業構成を含めた評価には追加データが必要

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2023年)」


📊 分析ノート

  • 使用統計:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(統計表ID:0003426933、e-Statで見る
  • 対象地域:関東7都県
  • 対象年:2023年
  • データ取得日:2026年6月6日
  • 注意点:本文では公表統計の数値を中心に整理しています。背景要因の解釈には、産業構成・職種構成など本文外の要素も関わるため、統計表から直接確認できる数値と解釈は分けて読む必要があります。

※ グラフ・表の数値は上記統計データをもとに独自に集計・可視化したものです。